東日本震災後の不動産需給と地震の動向 (H26.10.14)

東日本震災後の不動産の需給動向が大きく変わりました。千葉県浦安市の液状化が大きな影響を及ぼしました。神奈川県においても、みなとみらいの超高層ビルや横浜市金沢区、鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市の海岸沿いは軒並み価格を下げているのが現状です。特にみなとみらいの超高層マンションは値下げ幅が大きくなっています。

液状化しやすい典型的な地盤としては、川や湖沼沿い、海沿いなどの低地や埋め立て地で、地下水面が地表から1~3m程度と浅く、粘性が少ない砂、小石砂と粘土との中間の粒径シルト等が緩く堆積した土地が挙げられます。

私の事務所も大通り公園に面していますが、大通り公園は昔日運河のあった地帯であったため、地盤が緩く、段差ができるほど沈み込んでしまいました。また、以前私の故郷の長岡も中越地震で大きな被害を受けましたが、建物の倒壊したところを見ますとほとんどが田んぼや沼地、川を埋め立てたところが多かったことに気がつきます。

液状化が起きた場合、建物被害を決定する重要な要因基礎地盤であることに気づくはずです。3階建て以上の鉄筋コンクリート建物については重量が重いため、軟弱層の下には支持層に達する杭基礎を打つ必要性があるのに意外とその工程がなされていない建物も多いようです。

不動産は一生の買い物であるため、特に地盤や基礎工事にどれだけの工事費をかけたのかが不動産価格を大きく左右するといっても過言ではありません。液状化の可能性の高い水辺や田んぼを埋め立てた造成宅地は全国に無数に存在します。今回を上回る建物被害が起きる可能性があります。東日本大地震、建物の耐震性には外観だけではなく、基礎や地盤も重要であることを知らしめてくれたといってもいいでしょう。

地震の歴史から一例をとって考えてみると、神奈川西部に発生した大地震を拾い出してみますと、

1633年・・・相模・伊豆M7

1703年・・・小田原を最強とするM7.9~8.2

1782年・・・相模武蔵を震源とするM7

1853年・・・小田原M6.7

1923年・・・関東大震災M7.9

などの地震があります。それぞれの間隔は古い準に、70年、79年、71年、70年となります。70年周期で大地震が発生するとの指摘もあります。関東大震災から70年をプラスすると1993年でいつ神奈川県に起こってもおかしくない状態なのです。

参考までに、今後マグニチュード7~8以上の大地震が予想されているのは、次の通りです。

・南関東直下型地震

・東海地震

・相模トラウ沿い地震(神奈川県西部地震)

・房総沖地震

東日本震災の被害者の皆様には本当に大変な出来事でしたが、首都圏に暮らす私たちも関心が高まっている今こそ、次に予想される被害を最小限に抑える努力をしていかなくてはならないと思います。