相続税の申告について、税理士の役割

相続という場面は、納税者にとってもめたり失敗してしまう可能性は高いものです。私が家庭裁判所の調停をやっていて感じる事は、その仲立ちは弁護士ではなく税理士が果たすべきであるという事です。ところが、相続人に、税理士に取りまとめの相談をしましたかと聞いてみるとほとんどの税理士は納税業務だけで、具体的な分割の有利・不利の検討、納税者間の調整はしていないという答えが圧倒的に多いのです。最近は遺産分割に対する相続人間の争いが余りにも多い中、取りまとめる事は自分の仕事ではないと思っている税理士が非常に多い事について私は驚きの念を隠せません。

相続発生から申告までの10ヶ月は非常に短いものです。私は受けた仕事は土日もなく夜遅くまで調整することを試みています。最近、ある大きな事務所に相談していた方が、8ヶ月後経過後に私のところに相談にみえました。その事務所では、所長が顔を出したのは1、2回きりで、ほとんど税理士の勉強中の補助者に仕事をまかせていたそうです。

納税者にとって相続は、もめたり失敗する可能性が高いため調整役である税理士の役割は非常に大きいと思います。そのお客様は、大きい事務所であるから安心して任せたが全く的外れであったとしみじみ言っておられました。税理士に仕事を依頼する際には、誰が自分の相続税の申告を担当するのか、担当する税理士は何件担当したことがあるか聞いてみるのも一つの方法ではないかと思います。

相続の際に一番大事なことは調整役としての税理士の役割だと思います。

私は職員の人数も少ないためほとんど自分で相続税の申告業をこなします。その方が色々な分割のアイデアが出てくるからです。